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ミネラルを運ぶ「フルボ酸」とは?お肌へのはたらき5種類




ミネラルが豊富に含有される「フルボ酸」を知っていますか?自然からわずかに抽出される貴重な成分で、「美肌にも効果が期待できる」と今まさに注目されています。


この記事では、フルボ酸とはどのような成分か、そしてフルボ酸の特徴的なはたらきや美肌効果が期待できる肌へのはたらきかけ5種類について詳しく解説します。



フルボ酸ってどんな成分?


フルボ酸は、森林や土壌にわずかに存在する貴重な有機酸の一つです。およそ100種類の天然成分が含まれるとされる腐食土壌(動植物が生産する有機物を土のなかの微生物が分解してできる土の層)で抽出できる成分で、土の中でミネラルやビタミン、アミノ酸などの成分を植物に運び、補給する役割を担っています。


このように天然成分を効果的に運搬するはたらきに加え、フルボ酸そのものにミネラルが豊富に含まれていることから、美容や健康への活用に各方面から期待の声が上がっています。


そもそも私たちの体は、酸素 約65%・炭素 約18%・水素 10%・窒素3%そしてミネラル約4%で構成されています。ミネラルは体内で自然と生成されて合成されるわけではないため、食事や飲料、あるいはサプリメントなどで意識して摂取しなければならず、不足すると健康リスクを引き起こすこともあります。


フルボ酸が含有するミネラルは実に豊富といわれており、なかでもアメリカ・ユタ州でとれるフルボ酸は特に70種類以上ものミネラルを含有するといわれています。フルボ酸がサプリメントやスキンケア製品として気軽に摂取・使用できると、私たちの体にポジティブな効果をもたらしてくれると期待されています。



フルボ酸の主なはたらき2つ


少しフルボ酸について知ったところで、ここからはフルボ酸が担う主な役割やはたらきを2つに分けて紹介します。





1. キレート作用


フルボ酸の持つ大きな特性のひとつが「キレート作用」です。「キレート」とは、ギリシャ語で「カニのハサミ」を意味します。キレート作用とは、カニのハサミのように有害な物質をつかんで排出し、生命の維持に必要な栄養も同様につかんで効率よく運搬するはたらきを指します。


フルボ酸に豊富に含まれるミネラルは、本来吸収されにくい形状です。そこにフルボ酸がはたらきかけ、ミネラルをアミノ酸と結合させて、植物や私たちの体へと吸収しやすくしてくれます。また、ミネラルのような栄養成分はつかんで効率的に運搬しますが、体内に蓄積した有害な物質や老廃物を同様にしっかりとキャッチし、体外へ排出するはたらきもあります。


2. pH緩衝作用


もうひとつのフルボ酸の主要な特性は、「pH緩衝作用」です。pH緩衝作用とは、酸・アルカリ反応の変化をゆるめて一定に保ち、体内外の負担を減らしてくれるはたらきを指します。


人の体内の体液濃度は、常にpH7.35〜7.45の弱アルカリ性でキープされています。日常生活のさまざまな刺激で値は常に変動していますが、呼吸、胃腸、腎臓のはたらきによって調整されます。特に腎臓では、酸を尿として体外へ排出し、ミネラルを血液中に送り、体内を弱アルカリ性へと戻す重要な役割を担っています。


睡眠不足や偏食、アルコールの過剰摂取などで酸性体質になってしまうと、ミネラルが不足して老化の原因となるでしょう。ミネラルを豊富に含み、効率的に運ぶサポートが得意なフルボ酸が摂取できれば、こうした不安を軽減できるかもしれません。



フルボ酸のお肌へのはたらき5種類


ここまでで、フルボ酸という成分がなんとなく健康や美容に期待できそうなことがわかってきました。ここからは、フルボ酸のお肌へのはたらきかけに注目し、期待できる効果5つをまとめて紹介します。




1. 成分の導入を促進


成分をつかみ、効率的に運ぶキレート作用に優れるフルボ酸。スキンケアアイテムにフルボ酸が含有されれば、鉄分、カルシウム、マグネシウムなどの必須ミネラルやほかの美容成分をしっかりとつかみ、肌の奥まで効率的に送り届けてくれるでしょう。


先ほども触れた通り、本来ミネラルは吸収されにくい形状であることから、サプリメントにしばしば使われる鉱物性ミネラルの体内吸収率は3%程度、野菜や果物に含まれる植物性ミネラルでも30%〜50%にとどまります。


一方のフルボ酸ミネラルは約98%の吸収率を実現します。フルボ酸は分子が赤血球の7000分の1ほど小さいことも相まって、美容成分の効率的な肌への浸透が期待できる成分なのです。


2. 肌表面のpHバランスを整える


健康的な皮膚膜は、pH4.5〜6.0の弱酸性に保たれています。紫外線や花粉、ハウスダストなど外からのさまざまな刺激で肌はアルカリ性に傾いてしまい、これが肌荒れや過度な皮脂の分泌、臭いの原因になるとされています。


フルボ酸を含有するスキンケアを施せば、pH緩衝作用をはたらかせて肌表面のpHバランスを整え、弱酸性にキープしてくれるでしょう。春・秋のアレルギーによる敏感肌や冬場の乾燥肌、あるいは美容医療後に敏感になった肌を沈静したいときなどの救世主として、重宝しそうですね。


3. 肌の汚れを凝集


メイクや日焼け止め、汗や大気中の汚染物質など、外部からの刺激により、肌内外は老廃物が蓄積しやすい環境にあります。皮膚表面や肌細胞に不要なものがたまった状態が放置されてしまうと、肌のごわつきやニキビなど、炎症や肌トラブルの原因になりかねません。


フルボ酸は、皮膚に蓄積した老廃物や汚れ、皮脂など肌に不要になったものを凝集して排出し、肌をデトックスさせてくれるはたらきも期待できます。


4. コラーゲンを増殖させる


皮膚は約70%がコラーゲンによって構成されています。皮膚に存在するコラーゲンは9種類。中でもⅠ型コラーゲンがおよそ9割を占め、肌の弾力や強度に深く関わっているとされています。


ある研究()によると、フルボ酸を肌に塗布したところ肌のコラーゲン産生量がおよそ1.3倍に上昇したという実験結果が出たそうです。


研究途中ではありますが、スキンケア製品にフルボ酸が含有されれば、肌のターンオーバーを促進し、エイジングケアにも効果が期待できそうです。


※出典:日本オーガニックミネラル株式会社『コラーゲン産生試験結果』


5. 臭いを分解する


汗や皮脂は分泌された直後はほぼ無臭とされています。その後時間が経ち、皮膚の常在菌が作用することで本来肌に必要なタンパク質、アミノ酸などが酸化し、これらが肌からの不快な臭いの元となります。


フルボ酸は、肌表面で酸化し、臭いの原因になっている物質を分解し、加齢臭やアンモニア臭を軽減するはたらきもあるとされています。



体内にもはたらきかけるフルボ酸


実は、フルボ酸はもともと私たちの体内に存在する成分です。そのため、体にとってはナチュラルでやさしい成分と考えられ、美容製品やサプリメントへの活用が期待されています。


私たちが命をつなぐために不可欠なミネラルやほかの栄養素を運搬し、効率的に体内への吸収をサポート。さらに過剰摂取されたミネラルや老廃物や毒素を排出するはたらきもします。





吸収とデトックスを一手に担い、体内の循環を促すフルボ酸。体内環境やpHバランスが健康的な状態でキープされれば、基礎体温上昇、さらに免疫力や自然治癒力アップなど、ヘルシーな体づくりの源になりそうです。



フルボ酸とは体内外でさまざまな効果が期待できる注目の成分


この記事では、フルボ酸とはどのような成分か、そしてフルボ酸の特徴的なはたらきや美肌効果が期待できる肌へのはたらきかけ5種類について詳しく解説してきました。


フルボ酸は、美肌にはもちろん、体内の循環を支え、健康にもポジティブな変化をもたらしてくれる期待の成分といえるでしょう。ますます研究が進み、近い将来、スキンケアやサプリメントに活用され、気軽に摂取したり肌に塗布したりできるようになる日も近いかもしれません。


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